競売用語集

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競売用語集
[ あ ]
空き家
物件に誰も住んでいない状態です。なお、現況調査報告書で空家とあるのは、執行官が行った時点の報告であって、現時点において空家であることを示すものではありません。
明渡し催告、執行
明渡執行は、執行官が、債務名義上の債務者が不動産を占有し、明渡し執行の着手可能であると判断した場合、明渡断行日を定め、債務者に告げることで、その日時までに任意に明渡しをするよう占有者に促すことです。この催告を公示すると、断行日までに債務者の占有の移転がない場合は、断行日当日明渡執行を決行することができます。
明渡猶予
抵当権者に対抗することができない賃貸借(短期賃借権も含む。)に基づく抵当建物の占有者に対し、建物の競売による売却の時から6か月間は、建物を買受人に明け渡さなくてもよいこととする制度です。占有者は、建物所有者である買受人に対し、建物の使用の対価として、賃料相当額を支払わなければなりません。
[ い ]
移行地
宅地地域、農地地域、林地地域等において、他の種別の地域へと移行中の地域にある土地のことです。
一括売却
複数の不動産をまとめて同一の買受人に買受けさせることが適当な場合に認められる方法、一体として売出すこと。
[ か ]
買受人
一番高い入札価格で入札した人(最高価買受申出人)で裁判所から売却許可決定を言い渡された人。
買受可能価額
買受可能価額とは、売却基準価額からその20パーセントに相当する額を控除した価額です。買受け申出の額は、この価額以上でなければなりません。
買受適格証明書
売却物件が農地の場合、その所有権を移転するには農業委員会又は都道府県知事の許可が必要なため、裁判所で入札するには、買受申出をする者は、あらかじめ買受適格証明書を取得しておかなければなりません。「買受適格証明書」を有する者に限っています。農業委員会等は農地法の許可または届け出の受理ができるか否かを判断し、それらが可能な場合には買受適格証明書を交付します。
買受人の所有権取得
買受人が代金納付後、不動産の所有権を取得します。裁判所から送付された「代金納付期限通知書」に同封された「振込依頼書」に必要事項を記載し、指定銀行宛代金を振り込み「保管金受入手続添付書」を受け取り、「保管金提出書」に、「保管金受入手続添付書」を添付して、裁判所に提出し、「保管金受領証書」を受け取ります。これで買受人に所有権移転の効力が生ずることになります。
開札期日
入札期間が終了し、開札が行われます。開札は、裁判所内の売却場で、執行官が入札書の入った封筒を開封して読み上げ、入札額の最も高い価格を付けた人が「最高価買受申出人」となります。その人の保証金は、そのまま裁判所が預かり、その人以外の入札者の保証金は返還されます。
開始決定・差押え
強制競売や担保不動産競売の申立てを受けた執行裁判所は、申立てが認められると、目的不動産を差し押さえる開始決定を行います。債務者の財産の事実上または法律上の処分を禁止し、管轄法務局に対して目的不動産の登記簿に「差押」の登記を嘱託し、債務者及び所有者に開始決定正本を送達します。
確定判決
確定判決とは、上訴裁判所によって取り消される余地のなくなった判決のことです。
仮換地
土地区画整理事業の施行者が換地処分を行う前に、施行区域の従前の宅地について仮に使用収益できる土地を指定する処分を仮換地の指定処分といい、このようにして指定された土地を仮換地という。
換地
土地区画整理事業によって、従前の宅地に代わるべきものとして交付される宅地をいう。なお、従前地と異なる場所に換地される場合もあります。
[ き ]
       
期間入札
裁判所が定めた期間内に入札し、開札日に落札者を決める入札の方法
期間入札の公告
期間入札で売却される不動産は、入札期間が始まる日の2週間前までに裁判所に公告され、売却不動産、入札期間、開札期日、不動産の売却基準価額、買受可能価額、買受申出保証額などの事項が記載されています。この公告が入札可能な不動産です。情報は他に、新聞、裁判所のホームページのBITなどで知ることが出来ます。
強制執行開始の要件
強制執行の開始又その続行は、債権者からの執行力ある債務名義の正本に基づく申立てと、次の要件が必要です。①債務名義の正本等が債務者に送達されている。②請求の確定期限を過ぎた。③請求が債権者の引換給付義務の履行に係る場合、その反対給付又はその提供をしたこと。④代償請求の場合には、主たる請求の執行が不能に帰したこと。⑤請求が債権者の担保の提供に係る場合には、担保を立てたこと。なお、債務者が破産手続、民事再生手続、会社更生手続、整理又は特別清算の開始があると、これらは執行障害となり、執行を開始し又は続行することができなくなります。
強制執行手続
強制執行手続は、勝訴判決を得たり、双方間で裁判上の和解が成立しても、相手方がお金を支払わなかったり、明渡しをしない場合に、債務名義を得た債権者の申立てに基づいて、国家執行機関が債務名義の請求権を、強制的実現を図り法律手続きです。
近隣商業地域
都市計画法による用途地域の一つ。近隣の住民が日用品の買物をする店舗等、業務の利便の増進を図る地域である。
銀行ローン利用の場合の申出
買受人が金融機関等から買受不動産を担保に融資を受け抵当権を設定しようとする場合は、代金納付期限の1週間前までに執行裁判所に対しその旨の申出(民事執行法82条2項の申出書)の提出をしなければなりません。申出に際しては、金融機関等との抵当権設定の契約書(写し)及びその金融機関等と連名で登記の申請の代理を業とすることができる司法書士又は弁護士を指定した「指定書」等が必要となります。
共同入札
親子、夫婦、兄弟などで複数名義で入札すること。事前に執行官の許可が必要。その際、入札者間の関係を証明する公文書が必要。許可書を入札書に添付します。
[ け ]
             
競売申立ての取下げ
申立ての取下げとは、申立債権者がその申立てを撤回する行為です。開始決定がされた後でも、いつでも申立てを取り下げることができます。確実に取り下げるためには、申立債権者は、開札期日の前日までに執行裁判所に対し取下書を提出する必要があります。取下書は、裁判所提出用正本に加え、債務者・所有者の人数分の副本、申立時に使用した印鑑を押印し提出します。買受人が代金を納付した後は、申立ての取下げはできません。ただし、売却が実施され、執行官による最高価買受申出人の決定がされた後の取下げは、原則として最高価買受申出人又は買受人及び次順位買受申出人の同意を必要とします。
建ぺい率
建築物の敷地面積に対する建築面積の割合(建築面積÷敷地面積)です。それぞれ地域内での建物は、都市計画法で定められる定率以下であることが必要ですので、建築物の日照、通風、防火、避難等を確保するためで、市町村の「都市計画図」等で確認出来ます。地域内においては個々の土地については、条件による緩和や一定の地域での耐火建築物での増加等があります。
原価法
不動産の価格を求める手法で価格時点における対象不動産の再調達原価を求め、この再調達原価について原価修正をし、対象不動産の試算価格(積算価格)を求めるもの。
現況地目
登記簿上とは別に、現実の地目の記載です。
現況調査
執行官が、不動産の形状、占有状況、占有者の権原等を調査し、現況調査報告書を作成し、執行裁判所に提出するための調査です。
現況調査報告書
執行官が、実際に競売物件を現況調査し、その物件の権利関係や占有状況、形状などの調査した内容を記載した書類です。現況調査報告書には、土地の現況地目、建物の種類・構造等不動産の現在の状況、不動産の占有者氏名やその占有が権原を有しているかどうかなどが記載されており、不動産の写真も添付されています。
件外建物(売却外物件)
競売物件が土地の場合に、その土地上に競売とは関係ない建物が建っている場合があります。 つまり、件外建物とは競売対象外の物件ということです。執行妨害の手段に利用されるなど注意を要します。件外建物に法定地上権が成立する場合は更に厄介です。
件外土地
競売物件と何らかの関わりのある、競売になっていない土地。競売の建物が隣地に跨っている場合の隣地や競売の土地と道路との間に存在する第三者所有の土地などで。事前に確認したほうがよい。
(ケ)
事件番号の記号です。抵当権等の担保権の実行としての競売手続きを示します。物件担保に借りた資金が返済出来ない場合が代表的例です。
[ こ ]
  
工業専用地域
都市計画法による用途地域の一つで、工業の業務の利便の増進を図る地域である。この地域に住むことはできない。
工業地
工業生産活動の用に供される建物の敷地の用に供される土地、宅地をいう工業地域に存する宅地のこと。
工業地域
都市計画法による用途地域の一つで、主に工業の業務の利便の増進を図る地域である。住宅は建てることができるが、どんな工場でも建てられるため住むには適さない。
抗告
不服申立ての一種であり、決定又は命令に対する上訴です。その決定又は命令をした裁判所の上級裁判所になされる不服の申立て、あるいは、この申立てにより開始される上級裁判所における審理・判断の手続をいう。
公示価格
土地鑑定委員会が、地価公示法に基づき、都市及びその周辺地域で標準地を選定し、毎年1回基準日(1月1日)における標準地(公示地)の正常な価格を判定し公示する、これを公示価格といいます。
個別補正
「標準価格」に対象地の有する個別性を考量した個別の格差修正をして対象地の価格を求める方法。
[ さ ]
  
最高価買受申出人(買受申出人)
最高価買受申出人とは、期間入札の開札期日において、適法で最も高額な入札金額の申出をした者のことです。また、買受申出人とは、一定期間買受可能価額以上による定額販売方式の特別売却において、売却実施期間中に最も早く適法な買受けの申出をし、執行官から買受申出人と定められた者のことです。
債務名義
債権者と債務者間に私法上の給付請求権があるということを表示し、この請求権を強制執行によって実現できることが法律上みとめられている公の文書である。
強制執行をするには、この債務名義が必要で、判決や支払督促などがあります。
更地
土地上に建物等の定着物がなく、かつ、借地権等の使用収益を制約する権利の付着してない宅地をいう。
三点セット
競売物件の、①物件明細、現況調査報告書、評価書の3つの書類を、一式のファイルにしたものを通称三点セットという。①物件明細書は、裁判書記官が記録上表れている事実等とそれに基づく認識を記載したもの、②現況調査報告書は土地の現況地目、建物の種類、構造、不動産の現在の状況、不動産の権利関係や占有状況などの記載や不動産の写真などが添付されたもの。③競売物件の価格の評価とその算出過程などを記載した書類。各地方裁判所で閲覧出来、裁判所のホームページでも三点セットの内容をインターネットで見ることも出来ます。
最先の賃借権
従来の長期賃貸借と同じで、民法395条の改正で、新しくできた文言です。買受人は、契約を継承し家賃、地代を貰うだけで、法的に家賃、地代の不払い以外の理由では賃借人を追出す事は難しい賃借権。
債権者
債権を持つ人。お金を貸して回収できない人。
債務者
債務のある人。債権によってお金の支払い義務のある人、お金を借りている人。
再評価
入札で買手がつかないか、売却条件の変更のため、売却基準価格を見直すこと。
債権回収目的
貸したお金を回収する目的で、競売物件を利用している場合
差押登記
債務者の財産の処分を禁止するための執行処分をいう。この登記後、売却手続きが始まります。一般の人は、謄本(全部事項証明書、)要約書を見て差押を知ることができます。
残置物
空家でも所有者などが残していった物があります。買受人は、残置物を勝手に処分出来ません。執行官に費用を予納した上で明渡執行を求める方法もあります。
[ し ]
  
市街化調整区域
市街化を抑制すべき区域を市街化調整区域という。この区域では、開発行為、都市施設の整備も原則として行われない。新たに建築物を建てたり、増築が出来ない地域。ただし、一定規模までの農林水産業施設や、公的な施設、公的機関による土地区画整理事業などによる整備等は可能である。
市場性修正
競売不動産の評価は、対象物件自体の個別的要因(形状、規模、接道状況等)による増減価は、試算価格査定の段階で行われるます。物件自体に固有に内在する市場性を制約する要因による修正を「市場性修正」といいます。
執行官
国の代理人として、地方裁判所に置かれる嘱託職員で、公務員ではない。不動産訴訟に関しては、物件明け渡しの強制執行や、競売物件に関するすべての事務処理などを行う。
執行官室
裁判所で執行官のいる部屋。入札書等一式の提出や引渡命令に基ずく強制執行の申立ても行います。
執行抗告
売却手続きなどの執行行為に文句をつける不服申立ての方法の一種。
執行証書
公証人がその権限に基づき作成した公正証書で、債務名義と認められる証書。一定の金銭の支払又はその他の代替物若しくは有価証券の一定の数量の給付を目的とする請求を表示し、かつ、債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述が記載されているもの。
執行文
強制執行を行うには、原則として債務名義に執行文の付与が必要です。この執行文の制度は、債務名義が現在執行力を有するか、また、誰との関係で執行力を有するかについて、調査を要することが設けられています。
収益価格
収益価格は、収益性不動産、賃貸借をする不動産の価格を求める手法で、「収益還元法」を適用して試算された試算価格です。
収益還元法
不動産の価格を求める手法の1つであり、対象不動産が生み出すであろうと期待される収益の現在価値の総和を求めることにより対象不動産の収益価格を求める手法です。
商業地
商業地域に存する宅地のことであり、「高度商業地域」、「準高度商業地域」、「普通商業地域」、「沿道又は路線商業地域」、「近隣商業地域」、「小売商業地域」等の表現をしている場合があります。
商業地域
都市計画法による用途地域の一つで、主として商業その他の業務の利便を図る地域。
所有権移転手続
代金納付手続が終わったら、管轄法務局に次の登記嘱託手続をします。①前所有者から買受人に対する所有権移転登記(物上保証人の方が買い受けた場合は不要です。)②差押登記や抵当権等の設定登記抹消登記。
新聞等の広告
売却の情報を広く一般に提供するため、大多数の地方裁判所では公告事項の要旨を新聞掲載されます。
事件番号
裁判所が個々の事件を識別して、適切に処理していくために付した符号及び番号で、例えば強制執行事件であれば平成○○年(ヌ)第○○号等と表示されます。
次順位買受の申出
次順位買受の申出とは,最高価買受申出人が売却代金を支払わなかった場合に次順位買受申出資格者最「申出額が高価買受申出人に次ぐ高額である、買受可能価額以上であること、最高価買受申出額から買受申出保証額を控除した金額以上であること」であることが必要となります。
住宅地
住宅地域に存する宅地のことであり、「既存住宅地」、「共同住宅地」、「戸建住宅地」、「高級住宅地」、「中級住宅地」、「普通住宅地」等の表現をしている場合があります。
準工業地域
主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を図る地域。
準住居地域
道路の沿道としての地域の特性にふさわしい業務の利便の増進を図りつつ、これと調和した住居の環境を保護するための地域。
(職権)変更
裁判所が一度決まった売却手続きの一行程を一方的に変更すること。
使用貸借
ただで物を借りて使用したり収益した後、その物を返還することを約束し、借主が貸主からその物を受け取ることによって成立する契約。建物の使用貸借の占有者は、強制執行での退去を求められます。
[ せ ]
積算価格
不動産の価格を求める方法の1つで、原価に着目して求める「原価法」を適用した場合に求められる一時的に試算された価格。
占有権原
所有者以外の占有者がいる場合に、その占有者の占有の根拠となる権利の内容です。
占有者
その不動産を自分のもののように使用している人のこと。物件が土地と建物の場合、建物の所有者は、土地の上に建物を所有して土地を占有(物件を支配している状態をいいます。)している。
[ た ]
滞納債務
マンションを買受けた場合、買受けまでの管理費や修繕積立金などの滞納債務は、買受人の支払負担になりますが、物件明細書や評価書等に記載された滞納債務額は、買受けまでに更に増加していることがあります。
宅地
住宅、店舗、工場他の建物等の敷地として利用されることが合理的な土地(現況の宅地)のことですが、不動産登記簿上の表示と必ずしも一致するものではありません。なお、宅地にあっては都市計画法や建築基準法・その他の法令による種々の制限があります。
宅地見込地
将来宅地造成が行われて宅地に転換されることが合理的・合法的に見込まれる土地(農地・林地等)のことです。
建付地
更地とは異なり、建物等の敷地となっている宅地のことで、自用の建物等の敷地のこと。
建付地価格
「更地」は建物等がなく、最有効使用が可能ですが、建物の敷地となっている宅地「建付地」は建物等があり、かつ建物等の継続使用を前提とした敷地部分である。建付地の価格は例外を除き、更地より低価格になります。
第1種住居地域
住居の環境を保護するための地域。
第1種中高層住居専用地域
中高層住宅のための良好な環境を保護するための地域。
第1種低層住居専用地域
低層住宅のための良好な住居の環境を保護するための地域。
代金納付
買受人が入札申出額から保証金額を控除した残代金額を裁判所に納めることです。この納付によって、所有権が買受人に移転します。期限までに代金を納付しないと権利を失い、保証金も返還されません。
代金納付期限通知
売却許可決定が確定すると、買受人は、納付期限までに、執行裁判所に代金の納付義務が生じます。特別の理由がない限り、売却許可決定確定日から1か月以内の日を定めます。代金納付期限が指定され、「代金納付期限通知書」等が買受人に発送されます。
代金の納付手続
最高価買受申出人等に売却を許可する決定が確定すると、買受人は、定められた期限までに、最寄りの金融機関から裁判所の預金口座に金銭を振り込んで金融機関の領収印のある保管金受入手続添付書を受け取り、それを裁判所に持参するか、裁判所が指定した日本銀行の支店等に現金を納めて保管金領収証書を受け取って裁判所に持参するかの方法で納付しなければなりません。
第2種住居地域
主として住居の環境を保護するための地域。
第2種中高層住居専用地域
主として中高層住宅のための良好な環境を保護するための地域。
第2種低層住居専用地域
主として低層住宅のための良好な住居の環境を保護するための地域。
短期賃貸借
土地は5年以下、建物は3年以下の期間を定めた賃借権です。平成16年4月1日以降の賃貸借契約では、短期賃貸借は認められなくなり、賃借人は居座れない賃貸借になりました。他方で、明渡猶予制度が導入され、賃貸期間にかかわらず、建物の賃貸人は競落後6ヶ月間に限り、引き続き居住出来る権利が認められます。(民法395条)
[ ち ]
  
地代の代払の許可
借地上の建物が競売の目的物であるとき、その建物の所有者である債務者が地代を滞納すると、地主はそれを理由に賃借権の解除をすることができます。すると、せっかく差し押さえた建物が借地権を失い価値のない不動産となってしまうため、差押債権者は、債務者が地代を滞納したときは、執行裁判所の許可を得て、債務者(所有者)に代わって地代を弁済することができます。
賃借権
買受人は、物件明細書の「買受人が負担することとなる他人の権利等」の欄に記載してある賃借権はそのまま引き継がなければなりません。買受けてもすぐに居住できず貸主となって賃貸することになります。賃料の前払いがされている場合は、その期間の賃料は受け取れません。その後契約が終了したときは、前所有者の預かり敷金は賃借人に返還することになります。買受人は、買受後、期間の定めがない賃借権についてはいつでも、期間の定めがある賃借権についてはその期間が経過した後、解約を申し入れることもできます。ただし、解約の効果が発生するためには、買受人の建物使用の必要性や立退料の提供などの正当事由の存在が必要となります。
賃借権の譲渡の許可
第三者である買受人が借地上の建物を競売により取得した際、地主が、その土地の賃借権を買受人に変更しても地主の不利にならず、譲渡を承諾しない場合、裁判所はその買受人の申立てにより、地主の承諾に代わる許可を与えることができます。
[ と ]
登録免許税
不動産競売手続でも個人で買受けた場合、所有権移転登記に要する家屋の「登録免許税」が軽減される場合があります。適用される要件(1)その建物に自分が居住すること(2)床面積が50平方メートル以上であること(マンション等は登記簿上の占有面積を基準になります。)(3)築後経過年数(構造によって異なる。)
特別売却
特別売却物件は、期間入札において適法な買受けの申出がなかった物件です。対象物件は、開札結果欄に「不売」と表示されています。特別売却期間中に一番先に買受けを申し出た人に買受けの権利が与えられます。同一物件について、買受けの申出が同時に複数されたときは、くじ等により買受申出人を定めます。買受希望者は、資格を証明した上で買受けの申出をし、保証金を提出することになります。 特別売却による売却基準価額は、その直前の期間入札における売却基準価額と同額であり、売却の申出ができる価額は、買受可能価額以上の価額です。買受申出の保証は、金銭又は執行裁判所が相当と認める有価証券を執行官に提出します。
取引事例比較法
不動産の価格を求める方法で、マンション価格を算出する際利用され、近隣地域または同一需給圏内の類似地域に存する複数の取引事例、並びに地域要因及び個別要因の補正をして求められた各試算価格を調整して対象不動産の価格を求めます。
動産に対する強制執行
動産に対する強制執行は、執行官がこれを行います(民事執行法122条)。
特別送達
特別送達とは、裁判所、公証役場からの民事訴訟法に基づく書類を訴訟関係者に送達し、配達したことを差出人に報告する制度。特別送達は、他の郵便物とは違って受け取りが拒否できないことになっていることが大きな特徴です。受領を拒否した場合には、その場に当該郵便物を差し置くことにより、民事訴訟との関係では送達がされたものと見なされます。
取消し
裁判所が「競売手続を進める法的根拠無し」として手続を取消すこと。
取下げ
競売を申立てた債務者より競売手続を中止の申出をすること。任意売却された場合が多い。
[ な ]
   
内覧
執行官が、買受希望者を不動産に立ち入らせて見学させる制度です。内覧は、差押債権者の申立てがあった場合にのみ発令される内覧実施命令に基づき実行されるものです。
[ に ]
   
入札の方法
三点セットや現地を確認した上で、買受けたい物件が見つかったら、執行官室で入札の手続をします。入札書用紙と封筒を受け取り、必要事項を記入します。入札するときには買受申出の保証金を入札直前までに振込んでおくことが必要です。入札価格は、公告に記載された買受可能価額以上でなければなりません。入札の方法は、入札書を執行官に直接差し出すか、執行官に宛郵送する方法とがあります。執行官に直接差し出す場合には、入札書を封筒に入れて封をし、開札期日を記入した上で、入札期間内に差し出します。郵送する場合には、入札書を入れて封をし、開札期日を記入した封筒を、更に別の封筒に入れ、執行官にあてた郵便又は信書便で、入札期間内に届くように送付してください。
入札保証金振込証明書
保証金を振り込んだ振込書の「控え」(裁判所提出用)を貼付し入札書と一緒に執行官室に提出します。落札出来なかった時に返還される保証金の返金口座を記載します。
[ ぬ ]
  
(ヌ)
事件番号の記号。判決や公正証書に基ずき、相手の物件を差押えて貸金の回収を図る方法「強制競売」です。
[ ね ]
    
根抵当権
商取引に設定します。借りている金額(貸している金額)が変動する抵当権です。
[ の ]
農地
農地地域のうちにある耕作の用に供されている土地のことです。農地法上の「農地」は転用・移転等が制限(許可又は届出等)されており、買受人の適格性等の制限を受けるため注意してください。
農地見込地
農地地域や周辺にある山林や原野等で、農地造成が行われて農地に転換されることが合理的・合法的に見込まれる土地のことです。
[ は ]
配当
執行裁判所が、配当期日において、差押債権者や配当の要求をした他の債権者に対し、法律で規定される権利の順番等に従って売却代金を配る手続です。抵当権を有している債権が優先し、抵当権を有している債権(抵当権の設定登記がされた日の順)に、債務名義しか有していない債権(優先関係なし)に平等に配られます。
配当要求
配当要求とは、競売の申立者以外に債権を持っている債権者は執行裁判所に申し出てくださいという制度です。他の債権者が申し立てた競売の手続きに参加して配当を受け取る権利取得にすぎないため、当該手続きが取下げや取消しにより終了した場合は配当要求も効力を失います。
配当要求終期の公告
差押登記後、事件番号と物件目録の記載された公告で一般に閲覧できます。登記簿に表れない債権者に対するお知らせです。
売却基準価額
売却基準価額とは、執行裁判所が評価書の評価をもとに定めた競売不動産の価額です。売却基準価額の8掛けした金額が、買受可能価額となります。
売却許可決定
最高価買受申出人が決まると、「売却決定期日」が開かれ、最高価買受申出人に不動産を売却するか否かを決定し、最高価買受申出人(不動産を買受資格を有しない場合など、売却が許可されないこともある)は買受人となります。
売却許可決定の確定
債権者、債務者及び所有者等の利害関係人は、売却許可決定に対する不服申立の執行抗告をすることができますが、公告の掲示日の翌日から起算して1週間以内に執行抗告の申立てがされない場合に売却許可決定が確定になります。売却許可決定が言い渡されたときは、その内容は裁判所の掲示場に公告されます。買受人は売却許可決定が確定した時点で代金納付義務が発生します。買受人が目的不動産の取得を取りやめたい場合は入札時に差し入れた入札保証金を放棄することにより、代金納付義務を免れることができます。最高価買受申出人又は買受人たる地位(権利)の譲渡は、相続等の一般承継の場合を除き、認められません。
売却外物件
「売却対象外物件」のことで、多くは、競売にかかっている土地の上に、競売がかかっていない建物がある場合、その建物は売却対象外物件です。
[ ひ ]
引渡命令
買受人が代金納付後、建物から簡易な手続で占有者を退去させる命令のことです。代金を納付した買受人又は承継人から、引渡命令の申立てがされると、執行裁判所は、発令要件を備えていると認めた場合、競売不動産を引き渡すべき旨の決定をします。又、占有者が自発的に退去しない場合、引渡命令に基づいて退去させるための強制執行(別途費用)が必要です。
引渡命令の執行
引渡命令が相手方に送達になり、執行抗告(引渡命令に対する不服申立て)がなければ1週間で確定し、強制執行ができる効力執行力が発生します。実際に明渡しの強制執行をする場合、引渡命令に対する執行文の付与・送達証明の申請を裁判所書記官にし、この執行文付きの引渡命令正本及び送達証明に基づき、執行官に明渡執行を申し立てなければなりません。実際に明渡しの強制執行をする場合、残置物処理費用や執行官手数料などの費用を予納しなければなりません。
引渡命令の申立て
裁判所が一定の要件の基もとに認めた居座る不法占有者を国家権力で排除してもらう為の申請。代金納付手続き完了後、買受人にその時より6ヶ月間に限って与えられる権利。
比準価格
不動産の価格を求める方法。の1つである取引事例から比較して求める「取引事例比較法」を適用して、試算された試算価格を「比準価格」といいます。
必要費・有益費
建物の占有者が建物の修繕などのために必要又は有益な費用を支出している場合の費用を占有者に支払う必要があります。占有者が、留置権を主張している場合、この費用を支払わなければ、買い受けた建物の明渡しを受けることはできません。金額に争いがあり、話し合いで解決がつかない場合には、民事訴訟などによって解決することになります。物件明細書に記載された必要費・有益費の額は、作成時点で執行裁判所の売却基準価額の決定の資料とするために記載した額なので、現実の額は必ずしもこれと同額とは限りません。
評価書
執行裁判所の選任した評価人(原則として、不動産鑑定士を選任)が、その物件の価格評価とその算出過程などについて記載した書類。不動産の評価額、周囲の環境の概要等の記載、不動産の図面等が添付され、算出評価額の理由、不動産の現況と、公法上の規制等法律関係など分かるようになっています。
標準画地価格
土地価格を求めるに当たって、例えば対象地が角地である場合や付近の土地と比較して形状が劣る等の個別性を有する場合に、まず地域の標準的な画地を想定した価格をいいます。
[ ふ ]
風致地区
都市計画法に定められる地域地区。都市内外の自然美を維持保存するために創設された制度である。指定された地区においては、建設物の建築や樹木の伐採などに一定の制限が加えられる。
袋地
民法上は道路に接していない土地をいう。また、不動産業界においては道路との間に細い路地状の部分を持ち、主たる敷地の大部分が道路と接していないような土地も含む。建築基準法43条の規定では、建築物の敷地は建築基準法上の道路に2メートル以上接しなければなりません。
不動産競売
地方裁判所では、債務を弁済することができなくなった人の所有する不動産等を債権回収のために差し押さえて、これを売却し、その代金を債務の弁済にあてる手続を取り扱っています。これが不動産の競売です。
不動産執行の申立て
不動産執行の申立ては、書面でしなければなりません。申立ては、目的不動産の所在地を管轄する地方裁判所にします。
不動産の引渡し
所有権を取得した買受人は、不動産を占有している者に対して、引渡しを求めることができます。従前の所有者が任意に引き渡さないときなど、一定の場合には、代金を納付した日から6か月以内(買受時、抵当建物使用者の引渡しの猶予に規定する建物で使用者が占有していた建物にあっては9か月以内)に申し立てて、引渡命令裁判をしてもらい、申し立てて、従前の所有者等を強制的に立ち退かせることができます。ただし、引き継がなければならない賃借権がある場合などには、すぐに引き渡してもらうことはできません。
物件明細書
物件明細書は、買受人が引き受けることとなる権利関係など競売物件に関する一定の情報を記載して備え置くものです。建物売却の場合の敷地利用権、占有者に関する事項、占有者に対する引渡命令が出せるかどうかの裁判所の見解などが記載されています。物件明細書は、裁判所書記官が記録上表れている事実等とそれに基づく認識を記載したものにすぎず、権利関係を確定するものではありません。したがって、物件の状態が変わることもあり、新たな事実の発生・発覚等によって権利関係が変わることもあります。
物件明細書の記載事項
物件明細書には、これを作成した裁判所書記官の氏名及びその所属する執行裁判所名や事件番号、作成日付のほか、「不動産の表示」、「売却により成立する法定地上権の概要」「買受人が負担することとなる他人の権利」、「物件の占有状況等に関する特記事項」「その他買受けの参考となる事項」といったものが記載されています。
物件目録
競売物件の目録が記載されていて物件番号が付けられています。土地が一筆と建物が一棟だけの場合は、土地(1)、建物(2)と表示するのが一般的です。この記載内容により、土地と建物が売り出されているのか、建物だけなのか、売り出される権利は全部の所有権なのか、持分のみなのか等が分かります。物件について、「持分○分の○」と記載されている場合には、当該物件については共有持分(他の人と割合で所有する権利)のみの売却であり、買受人は当然に物件を使用収益できるとは限らないので、注意が必要です。
[ ほ ]
法定地上権
土地と建物を別々の人が所有することとなったときには、土地については地上権の負担を伴うものとなり、建物については、敷地に対して一定の範囲内で地上権を取得できることがあります。これを法定地上権といいます。
法定地上権価格
土地と建物が同一の所有者に属する場合でも、競売により土地に抵当権が設定されて競売にかけられることになった場合、別々の所有者になる場合があります。このままでは土地利用権のない建物となってしまうので、法律上、当然に地上権(法定地上権)が発生します。この法定地上権(土地利用権)の価格を法定地上権価格といい、評価額(売却価格の基準)が決まります。落札後、当事者間で合意できなければ、地代は裁判所で決められ期間は30年となります。なお、同一の所有者であっても、抵当権設定時に建物が築造されていなければ、法定地上権は発生せず、更地価格と評価され、当事者間の定めていた土地利用権が適用されます。
保証金
「買受申出保証額」と言い、入札時裁判所に振り込むお金。基本は売却基準価格の20%。落札出来なかった場合返却されます。
保証の提供
入札をするときは、同時に保証を提供しなければなりません。保証の額も公告に記載されています。入札する前に、裁判所の預金口座に、金融機関から保証の額を振り込み、金融機関の領収印のある保管金受入手続添付書(振込依頼書の第2片)を入札保証金振込証明書の用紙に貼ってこれを入札書と共に提出します。この場合、振り込まれた金銭が入札期間中に裁判所の預金口座に入金済みにならないと入札は無効になります。
法廷納期限
落札価格残金納付手続きの最終期限。期限を経過した場合保証金は没収されます。
[ み ]
見込地
評価上、より価値の高い他の種別の土地へ転換されることが見込まれる土地のことであり、「宅地見込地」、「農地見込地」等に分けられます。
民事執行手続
お金を貸した債権者の申立てによって、裁判所がお金を返せない債務者の財産を差し押えお金に換え、債権者に分配するなどして、債権者に債権を回収させる手続です。
民事執行法63条2項1号の申出・申出額
差押債権者が、無剰余(不動産の買受可能価額が手続費用及び優先債権の見込額の合計額に満たない場合)による競売手続の取消しを回避するため、民事執行法63条2項1号の申出及び保証の提供をする場合があります。具体的には、差押債権者は、手続費用及び優先債権の見込額の合計額以上の額(これを「申出額」といいます。)を定め、その申出額に達する買受けの申出がないときは、自らが申出額で買い受ける旨の申出をし、更に、申出額に相当する保証を提供することになります。この場合、その他の買受希望者は、この申出額以上の買受けの申出をしないと最高価買受申出人になることができません。
[ も ]
申立債権者
競売の申立てを裁判所に申請した債権者。
[ よ ]
容積率
建築物の延面積の敷地面積に対する割合のことです。都市計画法で定められる区分毎の定率以下で、かつ前面道路の幅員に応じた率以下でなければなりません。
用途地域
良好な居住地域の確保や商工業その他の利便増進のために、都市の諸機能の適切配分化を図る目的で定められています。「都市計画図」等で土地地域内の建ぺい率・容積率や建物用途制限の詳細は確認出来ます。
[ ら ]
濫用的短期賃貸借
普通の賃貸借契約でない、執行妨害目的の賃貸借。
[ り ]
林地
木の生育の用に供されている(山林である)土地のことです。
[ ろ ]
ローン制度
融資先の銀行等の金融機関と抵当権設定契約を締結することにより、金融機関のローンを利用することができます。ローンの利用については、融資先の金融機関にお問い合わせください。
[ わ ]
和解調書
裁判上の和解が成立した場合は、和解の内容が和解調書に記載され、その記載は、判決と同じ効力で拘束力を持つ。

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